工場レイアウト設計 競争力を高める 設備台数決定ポイント

「工場レイアウト設計」で設備台数を決定するポイント

工場レイアウト設計 競争力を高める 設備台数決定ポイント

要 約

工場レイアウト設計における設備台数決定は、効率的な生産プロセスを確立するために重要な要素です。

適切な設備台数を決定することで、生産ラインのスムーズな運用やコスト効率の向上を実現することができます。

以下では、設備台数を決定の意義や方法、そして効果的な活用について詳しく解説します。

この記事は、

*はじめて工場レイアウト設計の担当者になったが 、なにから始めたらよいのかわからないんです…

*工場レイアウト設計の設備台数の決定が分からず、困っています。…

*工場レイアウト設計の実践的で確実な手法の手順を教えてほしい!

といったような方へ向けてまとめています。

この記事を読むことで、

*工場レイアウトの設計で成功するための重要なパターンやポイントを全て知ることになります。

*工場レイアウト設計の失敗を事前に回避できます。

*足踏み状態から前進していくことができます。
(既に工場レイアウト検討を始め、停滞中の人)

私はこれまで計11棟の工場や倉庫のレイアウト設計に携わってきました。

その過程で知り得た工場レイアウトの設計などを説明していきたいと思います。

どうぞ、よろしくお願いします!

「工場レイアウト設計」手順における「設備台数の決定」の位置

「設備台数の決定」は「工場レイアウト設計」設計段階の4番目の手順になります。

設備台数の決定は工場レイアウト設計の初期段階で行われます。

生産ラインの設計や生産能力の見積もりに基づいて、必要な設備台数を計算し決定します。

次図に示します。

設備台数の決定とは

設備台数の決定とは、生産プロセスに必要な設備や機器の台数を適切に決定することを指します。
適切な設備台数を確保することで、生産ラインの効率性や生産能力を最大限に引き出すことが可能となります。

設備台数の算出手順

設備台数の算出手順は、

1.設備稼働率の分析
2.生産ラインの生産能力、
3.製品の種類や数量、
4.作業工程の流れ

などを考慮して行われます。
これらの要素を適切に分析し、最適な設備台数を算出することが求められます。

設備稼働率の分析

機械の効率に関わる指標である、設備稼働率は、一定の期間において、設備・機械がどのくらいの割合で動いていたかを表す指標です。

設備稼働率には次の種類があります。

操業時間

操業時間の内訳は、実際に設備に電源を入れて負荷を掛けている負荷時間と生産量が少ない場合、計画的に停止させる時間があります。

稼働時間

負荷時間の内訳は、実際に設備が稼働していた「稼働時間」と、設備が停止していた「停止ロス時間」に分けられます。

正味稼働時間

稼働時間の内訳は、設備本来の性能を発揮できていた「正味稼働時間」と、性能が落ちてしまっていた「性能ロス時間」に分けられます。

価値稼働時間

正味稼働時間は、良品を製造していた「価値稼働時間」と、不良品を製造していた「不良ロス時間」に分けることが出来ます。

このように、負荷時間の中には、大きく3つのロスがあり、これらが設備の効率を低下させて、時間あたりの良品出来高を下げています。

各時間をデーター分析、ワークサンプリング分析で調査し改善を図る必要があります。

設備稼働率の算出

設備稼働率には次の種類があります。

時間稼働率

時間稼働率は、稼働時間を負荷時間で割ったもので表します。

時間稼働率は、設備に電源が入っていた時間の中で、トラブル等が無く稼働していた時間の割合を意味しています。
停止ロスが大きくなるほど、この指標は低下してしまうため、いかに停止を起こさないかが大切となります。

性能稼働率

性能稼働率は、正味稼働時間を稼働時間で割ったもので表します。

性能稼働率は、設備が動いていた時間の中で、設備が持つ性能通りに稼働していた割合を意味しています。

性能ロスが大きくなるほど低下してしまう指標となり、いかに設備の持つ本来の性能を発揮できるように設備を維持管理していくかが大切になります。

良品率

良品率は、価値稼働時間を正味稼働時間で割ったもので表します。

良品率はその名の通り、不良を造ってしまうほど、低下してしまう指標です。いかに良品を造り続けることができるかが大切となります。

設備総合効率

設備台数の算出例

ラインバランスの検討

工場に於ける生産は、複数の製造工程を通過して生産されます。

そのため、ネック工程がないように各工程の生産設備の台数を決め、ラインバランスを良くする必要があります。

ラインバランスの算出例です。

ラインバランスが100%以下の工程は、ボトルネックになり生産量が低下します。

ボトルネックを解消する対策を図る必要があります。

設備台数の決定の特徴

設備台数の決定には、生産計画や生産ラインの設計に密接に関連する特徴があります。
設備台数は生産プロセス全体の効率性や生産能力に直結するため、慎重な検討と適切な決定が求められます。

まとめ

工場レイアウト設計における設備台数決定は、生産プロセスの効率性やコスト効率を向上させるために重要な要素です。
適切な設備台数を決定するためには、生産能力や生産ラインの設計に関する綿密な計画と分析が不可欠です。
設備台数の適切な決定は、工場の生産性や競争力向上に直結する重要な課題となります。

設備の設置台数に製造工程の作業スペースが決定され、工場レイアウト設計に大きく影響します。

参 考

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